散骨は決まった規定がないことから、法曹関係者の間では様々な見解が持たれていました。
刑法は死体遺棄、死体損壊罪を規定するものですが、散骨の場合、国民の宗教感情を考慮すると、
こうした葬法を素直に認めることは難しいと言え、散骨を即座に社会的に認めるというのは
困難な事で、この葬法が死体を悼む目的であっても、刑法上の構成要件を否定できないなら、
刑事責任も問われかねません。北海道、長沼町での散骨場をめぐるトラブルもあったとから、
この葬法というものが、物議をかもしているのは事実です。

散骨と家族の想いは人気なんです


散骨への転院は、家族というより、親の意志による選択という事になってしまいますから、辛いものもある訳です。
そのため、辛い抗がん剤治療などに耐えながら一般病棟で死を迎えるよりも、散骨で落ち着いて人生の最後を迎えたいと思われる方も大勢いらっしゃいます。
実際問題、ちゃんと心の準備をしてから見送れる人というのは少ないでしょうし、例え覚悟を決めているつもりでも、やはりいざとなれば多少なりとも動揺してしまいます。
ただ、散骨に移る事で必ずしも寿命が縮まるのかというと、決してそうではありませんから、それが家族にとっては大きな救いになる事でしょう。
人間死ぬ気になればなんでも出来るとよく言われますが、それって本当なんだと思います。

散骨での緩和ケアは、患者さん本人だけでなく、家族にとっても大切なものだという話を聞いた事があります。

散骨は人生の最後の時を自分らしく生きる場所で、決して死を待つ場所ではありません。
ただ、中にはやはり散骨への転院を家族が決断しなければならないケースも少なくありません。
例えば、もう本当の末期症状で、患者さん自身に判断能力がなかったり、子供の場合は特にそうです。
その時に支えてくれるのが散骨のスタッフたちですから、これは家族にとっては本当に力強く、有り難いものですよね。
確かに、患者さんの死をダイレクトに受け止め、背負って行くのは残された家族です。
散骨では、そうした遺族の心のケアもしっかりと施してくれます。
実際のところ、残り時間が少ない事を分かっているのにも関わらず化学療法や放射線治療に苦しんでいる姿を見るのは、家族も辛いものでしょう。

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