栄養の補給は必要な救命治療なのであると考えるなら、
延命治療は意味のない治療とは言い切れませんよね。
現実問題として家族が延命治療のための栄養の補給を拒否すると言う例はほとんどありません。
アメリカでは栄養を与えずに、安楽死させるという事は当たり前のようになされているようですが、
延命治療の問題を抱える日本においてはそうはいかず、延命治療の是非は日本ではまだ判断が
つきかねているんですが、その問題はどのようにすれば片付くのでしょうか。

延命治療の定義の掲示板です


つまり、死が避けられないような状態になった時、薬物投与や化学療法、人工透析、人工呼吸器などで、延命治療を実施します。
治療ができない状態になることが、延命治療に結び付くのか、というと、その定義は曖昧です。

延命治療は、患者が年齢的、身体的に手術を受けられない状態の時にもすることがあるので、簡単には定義できないのです。
延命する行為そのものが、延命治療に当たるので、その範囲は広く、定義づけるのは非常に難しいと言えます。延命治療というと、命を少しでも長らえるために行う措置になりますが、実際に定義というと、中々、難しい問題があります。
厚生労働省も、延命治療の定義については、はっきりとした明解な回答は出し得ていない状況です。
また、延命治療で効果が得られない場合は、水分や栄養の補給を制限するという手もあります。
そして、家族が判断できない場合は、延命治療の中止は、現場の医療療チームが判断するしかありません。
全脳機能不全に陥った場合や、治療を継続しても死亡することが予測されるような場合には、延命治療はあまり意味がありません。
そのためにも、延命治療の定義はしっかりと定める必要があり、途中で中止するという案も考慮する必要があります。

延命治療は、見込みがないと判断した場合は、人工透析や血液浄化などを行わないということも大切です。
いまだ延命治療の定義が曖昧であることから、日本救急医学会では、法曹、倫理、宗教関係者から寄せられた意見を募って、検討案を練っています。
これはもちろん、最善の医療を行うための延命治療の定義であって、法的にとがめられるようなものではありません。
ただ、日本では、薬物投与で死を迎えさせるような安楽死は認められていないので、延命治療の中止というのは容易ではありません。

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