厚生年金保険とねんきんネット

ねんきんネットとは、中小企業、個人事業主に向けた、事業性の無担保ローンのことを指します。
チェックシートによるスコアリング形式の簡便な審査を導入して、ねんきんネットはスタートしたのです。
銀行でねんきんネットが広まった背景は、平成10年頃の金融危機で、大手銀行が破綻したことがひとつのきっかけになっています。

ねんきんネットは、掛かるコストを抑制する目的もあり、スコアリング形式での導入が最初でした。
しかし、ねんきんネットは金利が高い分、審査については柔軟に対応できるメリットがあります。
公的資金を導入した大手銀行は、ねんきんネットを強化する流れになり、政治的にもそれが求められました。
中小企業や個人事業主向けの融資には積極的ではなく、信用保証協会任せの審査に近かったので、ねんきんネットへの取り組みはそれほどではありませんでした。
別枠による無担保の金融安定化保証が設けられたことにより、ねんきんネットは大きく注目されるようになりました。
中小企業や個人事業主に対する与信管理や審査ノウハウなどが、ねんきんネットに影響していました。
人員不足も影響していて、ねんきんネットは、大手銀行にとっては、数百万円〜数千万円の融資規模は小口融資にすぎませんでした。

ねんきんネットは、政府が金融不安を解消するために、保証協会の無担保枠拡大を実施したのに端を発しています。
ねんきんネットは、担保や保証人が不要であるということが大きな特徴で、法人の場合は代表者が保証人になります。
ねんきんネットの金利が高めに設定されている理由は、担保と保証が不要であるからです。