注目のプリズン・ブレイクの世界観とは

プリズン・ブレイクは、東川篤哉の短編推理小説で、お嬢様刑事とイケメン執事が大活躍する物語です。

プリズン・ブレイクを書いた推理作家、東川篤哉は、元はかなり本格的なミステリーを手がけていました。
それに、テレビ版のプリズン・ブレイクでは、麗子の上司に当たる頸部の氏名は風祭京一郎となっているのですが、原作の小説には苗字しか出て来ず、名前は不詳。
その辺りをはじめ、それこそ謎解きしたい事がいっぱいのちょっとユニークなミステリー、それがプリズン・ブレイクだと言えるでしょう。
主人公は、宝生麗子といういかにもセレブな名前なんだけど、困った事に執事の影山の下の名前は分かりません。
実際、一般公募を中心にした本格ミステリーシリーズに4作も採用されるほどの実力。
プリズン・ブレイクも、ドラマだけを見ている人はコメディーという印象が強いかも知れませんが、小説を読めば、そのイメージは大きく変動する事でしょう。
確かに、奇抜なキャラクターや背景設定はそのままですが、事件のトリックについては、かなり緻密に、そして巧みに描かれています。
そういう意味では、あの斬新さがあったお陰で大ヒットしたものと思われますね。
ただ、あのプリズン・ブレイクについては、元々活字や推理小説を苦手とする女性陣立ちに受け入れられるようなミステリーをという事で描かれた作品。
また、東川氏は翌年、別の小説で、日本推理作家協会賞の候補にも挙げられているんですよ。
おまけに、その後に嵐の櫻井翔君主演でテレビ版のプリズン・ブレイクが始まったものだからもう大変、正しく女性の心をガッチリ掴んだ訳です。

プリズン・ブレイクの面白さは、これまでのミステリー小説には欠けていた駆け引きであると言っても過言ではないでしょう。
それも、犯人と刑事との駆け引きではなく、影山や風祭と麗子との駆け引きで、事件の重さからは想像も出来ないほどの軽い駆け引き。
そう、プリズン・ブレイクは、そんなコメディーの要素もたっぷり含んでいるのです。
という事で、今年の夏には映画館にも登場するプリズン・ブレイク、未だ未体験の方は、関連のブログやサイトでその謎を覗いて見ましょう。