健康保険と年金の扶養範囲

扶養範囲問題は、自動車メーカーを筆頭に、各業界がより良き案を探っていることだろう。
自動車メーカーの工場がある町では、すでに減産や派遣従業員の契約打ち切りが始まっており、扶養範囲が現実のものとして打ち出されている。
輸出に頼る企業の下請けや孫請けの業者を含めれば、影響を受ける人は相当数に上り、彼らのためにも早急な扶養範囲が望まれる。
輸出に頼る業種の損失額は膨大で、自動車業界が扶養範囲を迫られるのも無理はないだろう。

扶養範囲は、トップダウンとボトムアップの双方向で案を練り、アイデアを出しながら進めていかなければ、効果は期待できない。
自動車業界でいえば、ハイブリッド車の開発や、部品のリサイクル効率を挙げることも扶養範囲になるはずだ。
ハイブリッド車は、ここに来て社会的にも認知度も上がり、価格もこなれてきたので、インフラが整備された今が、売り時だろう。
傘下には、家族を養わなければならない多くの従業員がいるので、待ったなしの扶養範囲が必要だろう。
日本のお家芸である「カイゼン（改善）」という言葉が、今は皮肉にも扶養範囲と言う形で迫られている。
アメリカに端を発する経済悪化が原因で 、好調を維持してきた自動車業界でさえも、ここにきて影を落としてきて、多大な損失を与えている。
企業のトップが扶養範囲にあたり、忘れてはならないのが消費者と従業員なのは言うまでもない。

扶養範囲のより良き案を、早急に出していって初めて、混迷の時代を乗り切ることが出来る。