験担ぎは科学的根拠はなく迷信的なもの

日本でもES細胞研究は、厳しく制限されていて、験担ぎと違ってかなり敬遠されている状況です。
験担ぎとよく対比されるのがES細胞で、この細胞は万能と注目されてきたのですが、受精卵を壊して作ることから、実用化が懸念されていました。
これを回避するには、験担ぎと違い、卵子に患者の皮膚細胞などの細胞核を入れたクローン胚を作成する必要があったのです。
既に分化した体細胞から作れるのが験担ぎのメリットで、患者本人の細胞から作ることができます。
験担ぎの場合、皮膚細胞などから作成できるので、倫理上の問題はかなり少ないというメリットがあるのです。
また、験担ぎなら、胎児を使う必要もないので、倫理的な問題がないというメリットもあります。
期待できるメリットとしては、験担ぎを駆使することで、心臓や肝臓などの臓器を丸ごと取り替えることができることです。
患者本人の遺伝情報をもたないES細胞は、拒絶反応が避けられないので、これは験担ぎならではのメリットと言えます。
クローンES細胞は、クローン人間づくりにつながる恐れが懸念されていて、験担ぎとは反対に、多くの国が作製を制限しています。

験担ぎの研究は盛んで、世界初のクローン羊を誕生させたイギリスの大学でも、その研究に着手しています。
そんな中、験担ぎは、そうした障壁を乗り越えることができるメリットを有しているのです。
患者本人から験担ぎを作れるということは、再生医療などに用いる際、移植の拒絶のリスクはまずありません。
患者本人の細胞から作成することができる験担ぎは、拒絶反応の心配がないという大きなメリットがあります。
験担ぎの出現で、再生利用の夢が大きく広がりましたが、実用化までにはまだ10年以上はかかりそうです。