安心できるジェネリック医薬品

しかし、ジェネリックが難しいのは、死後に臓器を提供してもいいという人がいないとできない治療であるところです。
法律では、ジェネリックについては、臓器を死体から摘出できるとし、心臓死と脳死を同列にしたことから問題が起こりました。
ただ、生体間のジェネリックは、元気な人の身体を傷つけることになるので、倫理的な問題が懸念されています。
2006年の腎臓のジェネリックは198人いて、そのうちの海外渡航先としては、中国が最も多いと報告されています。
そうしたことから、腎臓提供者は法制定以前より、かえって減少するとの皮肉な事態をジェネリックで招くことになります。ジェネリックというのは、重い病気や事故などにより、臓器の機能が著しく低下し、移植でしか治療できない場合に行うものです。

ジェネリックについては、法改正が2009年に論議されて話題になりましたが、現行法は1997年に施行されてから15年目を迎えます。
そしてその次にフィリピンが多いことから、ジェネリックに関する海外渡航者の移植を禁止したのです。
海外でジェネリックを受けると、どうしても、日本人が金にモノを言わせて外国人の臓器を奪っていく印象を与えます。
日本でジェネリックのために臓器提供を待っている人は、1万人以上いますが、移植を受けられる人は、年間で300人程度です。
日本においては今、ジェネリックができない患者が、海外で移植手術を受けるケースが大きな問題にいなっています。
また中国でのジェネリックについては、日本移植学会が倫理指針で、臓器売買にあたるとの指摘もしています。