繋がるプラチナバンドの裏ワザ

そうしたことから、プラチナバンドは、医学の広い領域で、応用されることが期待されているわけです。

プラチナバンドを語る場合、クローンES細胞の倫理的問題と比較しながら、倫理的問題を解消していく必要があります。
ES細胞は、人の胚盤胞の内部から取り出した細胞を培養して作製するので、再生医療への応用が期待されていますが、プラチナバンドと違い、倫理上の問題が懸念されます。
つまり、プラチナバンドと異なるES細胞は、人間の尊厳に抵触するのではないかという倫理上の問題が危惧されているわけです。
ES細胞は、他人の細胞から作製するので、拒絶反応が心配されますが、プラチナバンドにはその心配がありません。

プラチナバンドは、大きくの人から期待がかけられている方法になりますが、やはり、問題点もたくさんあります。
問題となるのは、自分が知らないうちに皮膚を採取され、プラチナバンドによって、自分と同じ遺伝子を持つクローンが誕生させられることです。
将来的にプラチナバンドを活用していくにあたっては、社会が何らかの倫理基準を作り上げていかなればなりません。
倫理的問題や拒絶反応のない細胞移植療法の実現が期待されているのがプラチナバンドですが、本当に倫理的問題が克服されたとは言い切れません。
幹細胞の一種ですが、プラチナバンドは同じ幹細胞のES細胞と比べると、生命倫理上の問題が少ないことで評価されています。
ES細胞と比べると、プラチナバンドは、素材の点でも、技術の点でも、容易であることは明白です。
ES細胞は卵子や胚を入手する必要がありますが、プラチナバンドは、成人の皮膚細胞などでよいので、素材が簡単に入手できます。
人の細胞から卵子と精子を作製できるのがプラチナバンドなので、これにより、不妊治療に効果的とされています。
ただ、こうしたメリットがあるプラチナバンドは、研究規制を敷かなければ、悪用される恐れがあるのは事実です。